寸法測定工程の自動化における3つのポイント
寸法測定工程は、あらゆる工場の生産ラインにおいて自動化が検討されてはいるものの、作業者が部品を供給するという人的作業のままになっていることが多い工程です。工場無人化ナビでは、これまでに数多くの寸法測定工程の自動化・省人化に関する提案を行い、様々なカスタム装置・ラインの導入を行ってきました。ここでは、そんな工場無人化ナビから、寸法測定工程の自動化におけるポイントを3つにまとめて解説いたします。
手作業による寸法測定工程で発生する問題
まず、手作業で寸法測定工程を担っている場合に発生しがちな問題点をまとめてみました。
測定時間がかかる
まず、寸法測定を人的に行っている場合は、人手による測定であるため、機械での測定と比較するとどうしても測定時間がかかってしまいます。さらに、1つの寸法測定に時間がかかると全体の稼働率が悪くなってしまうという問題が生じます。
工場で行う業務の工程全体で見たときに、寸法測定工程の時間削減というのは高効率化・生産性向上を考える際には切っても切れない課題と言えます。
人的なミス
また、手作業で寸法測定工程を行っている際は、人的なミスがどうしても発生してしまいます。人であるからには、ミスは避けられないものです。しかし、大量の部品を扱っている際には、1つの人的ミスが後に大きな問題に発展する場合もございます。
さらに寸法測定工程を人が行うとなると、単純作業の連続なので疲労・ストレスが溜まり、
見落とし、見間違い、漏れ等のミスが発生してしまいます。記録漏れ等致命的なミスが起こるの可能性もあります。
属人化
そして、次にあげられる問題は、寸法測定工程の属人化です。
寸法測定工程を人手で行うと、測定器具に対する作業者の理解度、
熟練度の差による測定結果にばらつきが発生ことがあり、工場として出荷する製品の品質の担保ができないという問題が発生する恐れがあります。
もちろん、寸法測定を行う、作業者全員の理解度・熟練度が高い場合は人手に頼った寸法測定でも問題は生じませんが、そのような作業者の確保は難しいというのが現実だと思います。
作業員が必要になるとかかるコストが、人件費です。正社員ではなくパートを雇ったとしても、人件費というのは大きな固定費として計上されてしまいます。中長期的に見たときに、実は作業員を1人雇い続けるよりも、工程全体を自動化する装置やラインを導入した方がコストを抑えることができる場合もございます。
こうした理由から、①測定時間を短縮するため、②人的ミスを避けるため、③属人化を避けるため、固定費を削減するために、寸法測定工程を自動化するニーズが多くございます。そして工場無人化ナビでも、多くの寸法測定工程の自動化に関するご相談をいただいております。
寸法測定工程の自動化における3つのポイント
つづいて、寸法測定工程の自動化におけるポイントを3点にまとめて解説いたします。
①:寸法測定専用の装置を使用し、測定時間を短縮
まず1つ目のポイントは、画像処理装置、レーザー変位計、接触式変位計等の寸法測定専用の装置を導入し設備環境を整えることが必要だと考えられます。
当社の導入事例では、導入効果として上記の装置を用いることで測定時間を1/5に短縮できたという事例もございます。
画像処理装置について導入されている工場は多いかと思いますが、測定箇所や生産ラインの目的によって検査方法が変わってきます。
画像処理装置は、多くの種類の対象物に対して測定可能です。
対して、レーザー変位計と接触式変位計は測定物が限定されますが、コストも安く導入のハードルが低いというメリットがあります。
上記装置を導入することにより、人的な寸法測定と比較して、測定時間を短縮できます。
②:測定ミスによるNG品の流出防止
2つ目は、測定ミスによるNG品の流出防止が挙げられます。
先述のように人の手で寸法測定を行うと単純作業の連続なので疲労・ストレスが溜まり、見落とし、見間違い、漏れ等のミスが発生してしまう。記録漏れ等致命的なミスが起こるの可能性もあります。
そこで、寸法測定工程を自動化して、機械により自動測定を行うことにより、
より正確な測定が可能となり測定精度が向上しNG品流出が回避できる。
生産工場においては、不良率の改善は明確な課題の一つです。
不良率が改善されると工場全体の生産性向上に繋がるので、生産性向上のために自動機導入をご検討されている方にとっては急務に取り組むべきことだといえます。
③:脱属人化で人によるばらつきが無くなる
3つ目は、脱属人化により、作業者による測定精度のばらつきが無くなることが挙げられます。
寸法測定工程の自動化により工場全体の測定基準が装置で保証されます。
導入前は、品質が安定せず不良率や没部品をみるたびにだれがどこでミスをしたのか等
考えることが必要でしたが、寸法測定工程の自動化をすることで、装置による保証がされるため工場全体の出荷品の品質が安定します。
寸法測定工程の自動化を行った自動機・装置 事例
ここでは、工場無人化ナビが実際にお客様に提案・導入を行った、寸法測定工程の自動化に関する自動機・装置の事例をご紹介いたします。
事例①:精密加工部品寸法測定装置
こちらの装置は、加工部品の外形及び同芯度を自動で測定する装置です。測定後は良品と不良品を振分けて排出します。
部品供給は通常市販のパーツフィーダを使用するところを、傾斜したトレーに加工部品を供給し、エアバイブレータを用いて自作のユニットを設計製作することでコストを抑えることが出来ました。
事例②:電子部品向けプローブピン検査工程 自動化装置
こちらの装置は、工場無人化ナビ.COMが設計・製作を行った、電子測定用のプローブピンの検査装置です。本装置は、半導体の検査を行うためのプローブピン専用の検査装置で、プローブピンの振れ、先端形状、寸法を測定する検査装置を行うことができます。画像技術を活かすことで、これら各種項目への測定を1個当たり、5秒で行うことができます。
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