箱詰め・梱包工程の課題と自動化のポイント
製造業における最終工程は箱詰め工程です。この箱詰め工程は梱包工程とも言われ、その文字の通り製作した製品や部品を梱包する工程のことを指します。
工場無人化ナビでは、これまでいくつかの箱詰め・梱包工程の自動化・省人化に関する自動機設備の提案・導入し、箱詰め・梱包工程の課題解決をお手伝いさせて頂いております。
ここでは、そんな工場無人化ナビから、箱詰め・梱包工程の自動化前の課題とその事例について解説いたします。
また、当社の箱詰め工程の自動化事例も掲載しているので是非そちらもご覧ください!
箱詰め・梱包工程の課題
作業者に負荷がかかっている
箱詰め・梱包工程の自動化ができていない工場では、箱詰めや梱包の作業は工場内の従業員が行うこととなっています。
箱詰めや梱包作業というのは連続作業であることが多く、作業を行う従業員の疲労がたまることや重い製品や部品を動かすことによる腰痛などの身体的な負荷が課題とされています。
従業員の疲労や身体的負荷が蓄積してしまうと、従業員の現場からの離脱等のリスクもあります。そこで、労働環境の改善という面で自動機の導入を検討されるというケースも多々あります。
人手作業によるミス
工場の箱詰め・梱包工程では次のようなミスが起こる可能性が高いです。
・部品・製品の数量間違い
・入れる向き・位置の不一致
・梱包作業中のキズ・汚れ
先述のように箱詰め・梱包工程は最終工程であることが多く、その後製品が発注元に出荷されるためこの工程でミスがでてしまうと修正ができません。
このようなミスは確認作業等で減らすことは可能ですが、それでもミスが発見できなかったり、見逃してしまうことが起こります。
その箱詰め・梱包工程のミス原因としては、連続作業による集中力の欠如等が挙げられます。
発注元に届いた際に数量が間違っていたり、製品にキズ・汚れがついていれば間違いなくクレームや問い合わせが来ます。ただ、人が行う作業である以上、ミスは絶対に避けられないものです。
そこで、箱詰め・梱包工程での作業のミスを限りなくなくすためには自動機の導入が効果的とされています。
製品箱詰め以外の付帯作業の負荷
箱詰め・梱包工程には、上記の製品の箱詰め作業以外にも製品・部品の取り扱い説明書を箱の中に入れることやラベルを貼るなどの諸作業が発生します。
このような作業も人手で行うと従業員の負荷になったり、ミスが頻発してしまう恐れがあるのでできる限り自動化・省人化を目指すことが労働環境改善・作業ミスの削減に繋がります。
箱詰め・梱包工程自動化の効果
省人化・コストダウンが可能に
箱詰め・梱包工程を自動化することにより、工程の省人化が図られます。工程の省人化によって先述の3つの課題の解決が可能となることはもちろん、箱詰め・梱包工程の人件費のコストダウンにもつながります。
箱詰め・梱包工程の自動化をするためには、箱詰め・梱包ロボットと画像処理をする装置を組み合わせるケースが多くあります。
具体的には、画像処理装置により箱に詰める部品や製品を分類し、箱詰め・梱包ロボットにより実際に発送する箱に梱包するという方法で箱詰め・梱包工程を自動化することができます。
ただ、どの部品・製品にも同じ自動機が使用できるかといえばそうではありません。
それぞれの部品や製品の大きさやその特徴によって画像処理装置や箱詰め・梱包のロボットの条件を決定する必要があります。このような条件付けやシステムのプログラムをお打ち合わせ等で決定し仕様を確定させることで自社に最適な自動機を導入することができます。自動機導入の結果、工程の省人化・人件費の削減によるコストダウンが実現できます。
品質の向上・ワークの損傷防止が可能に
次に箱詰め・梱包工程の自動化による効果として挙げられるものが、品質の安定化・品質保証です。
取引先から見て出荷前の生産品の品質が安定している・品質保証がされていることは大きな評価の対象となります。
最終工程の箱詰め・梱包工程の品質向上により、工場の出荷品の品質の安定化・品質保証に繋がりさらには工場の評価の向上に繋がることがあります。
また、手作業での箱詰め・梱包作業では、作業のミスなどによりワークや製品を傷付けてしまうことがありますが、箱詰め・梱包ロボットの場合、吸着やチャッキングなどによる移載をするためワークの損傷を防ぐことも可能となります。
箱詰め・梱包工程の自動化事例
ここでは、工場無人化ナビが実際にお客様に提案・導入を行った、箱詰め・梱包工程の自動化に関する自動機・装置の事例をご紹介いたします。
事例①医薬品向けピロー包装品段積みストック自動化装置
こちらの装置は錠剤をピロー包装した後に、コンベアで流しストックコンベアに段積みする際、使用する錠剤のピロー包装品のストックコンベアへ自動供給装置です。
搬送対象であるピロー包装品の場合、表面がつかみづらく滑ってしまうために、ロボットハンドの素材がポイントとなります。本装置では、ハンド部に配線保護用のグロメットを貼ることでピロー包装品の滑りがなく、決まった位置への搬送が可能となります。
製品により大きさや段積み出来る数が異なるため実験を行いながら積み上げる数をお客様と決めていきました。ストックした包装品は下流で作業者の方が箱詰めを行う工程になりますが、そちら設備も併せて発注頂き、まとまりの良い装置にすることが出来ました。
事例②点滴の自動収納・梱包装置
こちらの装置は、点滴パックを自動で収納・梱包する自動機です。
特徴として、ロボットアームの先端で点滴用パックに適した吸着機構を設け、効率的に点滴パックを保持し箱詰めすることが可能です。
また、設定で何個点滴パックを箱詰めするか、指定することも可能です。
こちらの製品を導入する以前は、人の手で箱詰めを行っていたため、その分の人員を割かなければなりませんでしたが、こちらのロボット梱包機を導入したことで、その人員を別の作業に充てることが可能となり、大幅なコストカット・効率化を実現することが出来ました。
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